原子力専攻Q&A

原子力専攻(専門職大学院)と原子力国際専攻の違いは?

原子力技術は原子力発電のみならず、放射線利用や安全工学、大規模計算機シミュレーションなど広い発展を遂げました。このため従来の原子力系大学院での教育内容も広がり、卒業生の進路も多様化しています。それ自体は好ましいことですが、原子力発電をはじめとする中核となる部分の教育内容が薄くなるという問題も生じています。
そこで原子力専門家をしっかり育てるべく計画されたのが原子力専攻(専門職大学院)です。また研究者養成型である通常の大学院である原子力国際専攻も同時に設置されます。
原子力専攻(専門職大学院)と原子力国際専攻は一体で運営されます。原子力をしっかり学びたいという人は是非そのどちらかで学んでください。


対象としている方はどんな方ですか?

原子力専攻(専門職大学院)は原子力分野等で働いた経験のある社会人を主な対象者としています。しかし原子力分野で働いた経験がない人や、大学新卒者も、原子力分野で働く意欲が強いと認められる場合は入学を認めることにしています。なお、理数系の基礎知識があることは要求されます。1年間しっかり勉強して原子力の専門技術を身に付けたいという人を対象としています。


取得単位、取得できる資格などを教えてください。

専門職大学院では原子炉物理学、原子力熱流動工学、原子力構造工学、原子力プラント工学、原子力燃料材料工学、廃棄物工学など原子力工学の各科目に加えて、法工学、リスク認知とヒューマンマネージメント、技術倫理など社会人文系の科目の講義を行います。豊富な演習、実習により、自分の頭で考えられる能力を養い、社会の中の技術という問題も含めて広く問題解決を図れる人材を育成します。
原子力専攻(専門職大学院)は所定の試験に合格すれば1年間で原子力修士(専門職)の学位が取得できます。またあらかじめ設定された科目を所定の成績以上で履修すると、原子炉主任技術者試験筆記試験の原子力法規以外の科目の免除と口答試験受験資格(実務経験6ヶ月以上)、核燃料取扱主任者試験の原子力法規以外の科目の免除の特典を得ることができます。