研究成果名

原子核反応で固体表面から跳びだしてくるホット原子を“見た“

研究成果の概要

10B(n,α)7*Li反応で生成する7*Liは核反応による反跳を受けて高エネルギー原子(ホット原子)として生成する。7*Liから放出される即発γ線を測定しそのドップラー拡がりを解析することによりホット原子の減速過程が調べられる。

ホウ素の薄膜を試料としてドップラー広がりを調べることにより固体表面から7*Liが跳びだしてくることが実証され、様々な応用につながる可能性が示された。

研究成果の国民生活・経済への寄与の内容

表面現象の分析法の新しい展開になる可能性を秘めている。

成果に関する国際的な評価

Y. Sakai, C. Yonezawa, H. Matsue, H. Sawahata and Y. Ito,

“Ejection of energetic of 7*Li ions produced in 10B(n, α)7*Li reaction from boron coated silicon wafer”

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 207(2), 275-284 (1996)

Y. Sakai and M. K. Kubo,

“Line shape simulation of prompt γ-rays of energetic 7*Li ejected from thin boron film on silicon wafer”

Radiochimica Acta, 79, 7-10 (1997)

その他

原研施設利用共同研究の中の一課題。

(研究代表者:酒井陽一 大同工業大学)