研究成果名 |
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研究成果の概要 |
アクチノイドまたはそのアナログとしてのランタノイドについて、環境中で進行するとみられる錯生成及び鉱物表面への吸着などの反応に関する実験を行い、これらの反応の環境中における重要性を定量的に評価した。アクチノイド(V)についてはフミン酸などの腐植物質との錯生成が水圏での存在状態を決定する要因に成りえることが示された。この結果は錯生成定数の測定に基づく実験的な評価である。 また、吸着挙動については、環境条件下では、アクチノイド(V)が腐植物質と結合した錯体の状態で吸着することが放射化学実験に基づき明らかとなった。これは腐植物質の吸着挙動がアクチノイド(V)の吸着挙動の決定因子であることを定量的に示したものである。 これらの成果は、アクチノイドの地中移行挙動などの環境動態を予測する上での基礎となるものであった。 |
研究成果の国民生活・経済への寄与の内容 |
重要なエネルギー及び環境に関する研究課題である放射性廃棄物の地層処分の安全性評価や環境放射能の動態に関する基礎データである。これらの廃棄物・環境に関する事項は国民生活に直結するものであり、これに関する基礎研究の貢献の一つと言える。 |
成果に関する国際的な評価 |
Radiochimica Acta誌やJournal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry誌などの国際専門学術誌の厳正な審査を通過し、公表されている。 |
その他 |
大学・原研プロジェクト共同研究 バックエンド化学プロジェクト (研究代表者:薬袋佳孝 武蔵大学) |