研究成果名 |
微量元素の放射化分析から日本近海海洋底堆積物の成因の解明に成功 |
研究成果の概要 |
中性子放射化分析により希土類元素、アクチノイド、その他の微量金属元素の海洋底堆積物中の存在度を求めた。これらの数量化された微量元素存在度の分布についてデータ処理を行い、堆積物の起源となる物質の供給状況を明らかにした。これらは表層堆積物の分析に基づく現世での物質循環に関する情報であるが、堆積物コアの分析により、地質時代を通じての堆積環境の変化についても解明することが出来た。 |
研究成果の国民生活・経済への寄与の内容 |
地球温暖化などの地球環境問題に対する関心から、古環境の復元による環境影響に関する研究の推進が望まれている。本研究で得られた過去の堆積環境の変遷に関するデータは、大気圏における環境変動が海洋系にどのような影響を与えるかについての評価をより正確なものとするものである。 |
成果に関する国際的な評価 |
研究成果はこの分野で最も権威ある国際会議である Modern Trends in Activation Analysisで公表し国際的に高く評価されている。 また、学術論文としては、この分野の代表的国際専門学術誌である Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry誌の厳正な審査を通過し、公表されている。 |
その他 |
立教炉利用共同研究 (研究代表者:薬袋佳孝 武蔵大学) |