管理部長 山口憲司
総合管理室 小野双葉
(1)平成12年度利用について
本装置は工学部内共同利用施設で、核融合ブランケット設計基礎実験装置運営委員会により運用されている。委員長はシステム量子工学科の関村直人教授が担当された。平成12年度は表1に示す22件の研究テーマが採択され研究が進められた。
(2)実験室管理責任者
実験室管理責任者を表2に示すように選任し、実験室の管理及び火元責任者とした。
(3)本装置の修理整備について
表3に管理業務報告等メモを示す。
平成12年度の特記事項としては、100keVイオン加速器および14MeV中性子発生装置については、放射線障害防止法に基づき、廃止の手続きを行った。これに伴い、100keVイオン加速器については解体撤去後、絶縁油の処分および部屋の整備を実施した。さらに、14MeV中性子発生装置については、工学部安全管理室および利用者と協力して、装置の分解および汚染チェックを実施した。次年度以降、放射性廃棄物として処理する予定である
また、実験室および廊下の照明器具(蛍光燈など)については、随時新規更新を実施しており、今年度は、特に誘導灯に関して全館の器具交換を実施した。さらに、低温超電導工学実験室、玄関付近および居室廊下などに関して蛍光燈器具を更新した。
表1. 平成12年度核融合炉ブランケット基礎実験装置
研究テーマ一覧
番号 |
研 究 テ ―マ |
代表者 |
0001 |
デイスラブション時の第一壁の挙動 |
班目 春樹 |
0002 |
ダストの同定、形成と移動現象 |
長崎 晋也 |
0003 |
水素同位体ビームによる第一壁燃料ダイナミックスの研究 |
山脇 道夫 |
0004 |
固体表面近傍における粒子挙動の評価 |
山口 憲司 |
0005 |
固気・固液界面における水素、水、イオン粒子の吸着・脱離に関する量子化学的検討(W) |
長崎 晋也 |
0006 |
核融合炉材料の照射下挙動評価に関する研究 |
閲村 直人 |
0007 |
動的観察手法を用いた照射下物質表面・内部のミクロ変化機構 |
関村 直人 |
0008 |
非金属材料のイオン照射効果 |
浅井 圭介 |
0009 |
高エネルギー粒子プロセシングによる材料物性の制御と新物質創製 |
寺井 隆幸 |
0010 |
高温超電導体の核融合炉高度化への応用 |
宮 健三 |
0011 |
核融合炉第一壁の電磁的非破壊検査 |
富 健三 |
0012 |
固体増殖材からのトリチウム回収挙動に及ぼす表面過程と照射効果の研究 |
田中 知 |
0013 |
液体ブランケット材料の化学的挙動 |
寺井 隆幸 |
0014 |
液体増殖材料の不純物制御とセラミックスとの両立性 |
田中 知 |
0015 |
核融合炉実用材料へのトリチウムの付着と能動的除染 |
田中 知 |
0016 |
トリチウム−材料相互作用におけるトラップメカニズム |
小野 双葉 |
0017 |
中性子工学の研究、整理と準備 |
中澤 正治 |
0018 |
ウラン合金・化合物の水素同位体吸収放出特性 |
山脇 道夫 |
0019 |
多次元定量可視化に関する研究 |
岡本 孝司 |
0020 |
超臨界圧二酸化炭素伝熱挙動 |
班目 春樹 |
0021 |
NaFe複合酸化物の化学熱力学特性に関する基礎的研究 |
山脇 道夫 |
0022 |
境界プラズマ中の炭化水素不純物の挙動 |
門 信一郎 |
表2. 平成12年度核融合炉ブランケット設計基礎実験装置実験室管理責任者
実験室名称 |
管理責任者(正) |
管理責任者(副) |
(BLT管理部) |
超電導工学実験室 |
班目春樹** |
岡本孝司 |
山口憲司* |
重イオン照射実験室 |
関村直人* |
河西 寛 |
山口憲司** |
汎用実験室 |
山脇道夫* |
山口憲司** |
小野双葉 |
トリチウム工学実験室 |
田中 知* |
山口憲司 |
小野双葉** |
核融合量子工学実験室 |
中澤 正治* |
高橋浩之 |
小野双葉** |
第一壁電磁現象実験室 |
宮 健三** |
出町和之 |
山口憲司* |
**:火元責任者(正) 、*:火元責任者(副)
表3. 平成12年度ブランケット管理部業務報告等メモ
|
内 容 |
4月 |
・非常灯器具更新・交換(玄関、中性子およびトリチウム工学実験室)(4/12) ・温水ポンプNO2圧力計交換(4/12) ・ 空調用パッケージ冷却水冷却塔清掃 →冷却水用ストレーナー・フィルター交換(4/18) ・ 実験室用冷凍機(CR-80)冷却機・冷却塔清掃 →床板腐食水漏れ発生(4/19) ・浄化槽・法定点検(4/27) ・ RI貯留槽、希釈槽および排水槽漏水チェック対応・異常なし(4/8) ・PAC-7(量子工学)、PAC-8(トリチウム工学)点検・洗浄(4/13) |
5月 |
・ シーズンイン点検 (5/8) →PAC-7(トリチウム工学):冷媒ガス漏れ有り →冷房運転不要のため未修理 ・PAC-1 (一般管理室):NO1コンデンサー汚染有り →要交換 ・CR−80(実験用冷凍機):冷却温度設定方式変更 →見積依頼 |
6月 |
・GW-150C(一般管理室)用凝縮器内部スケール洗浄処理(6/8) ・トリチウムモニタ修理(6/9) ・CR-80冷水ポンプ・逆止弁点検 →分解整備(6/13) ・実験用冷凍機・冷水チラー温調器更新(6/20) |
7月 |
・ ディーゼル発電機および起動用鉛蓄電池点検 → 一部オイル汚染(7/4) ・ボイラー整備および性能検査 →異常なし(7/5) ・発電機起動用など直流電源装置点検 →異常なし(7/6) ・第一壁電磁現象実験室エアコン修理(7/7) ・地下発電機室内トランス前面に人災防護用柵設置(7/22) ・RI貯留槽・バルブ交換(7/31) |
8月 |
・中性子発生装置インタロック修理 →立入検査対応(8/21) |
11月 |
・中性子発生装置廃棄作業開始(11/24) ・RI排水槽排水(11/28) |
12月 |
・100kV加速器廃棄作業開始(12/18) ・重イオン加速器室内・北東側壁面補修およびロンリウム張替え(12/20) |
1月 |
・地下重油タンク検知口カバー補修(1/17) |
2月 |
・トリチウムおよび中性子発生装置室整備(2/9) ・ばい煙測定(温水ボイラー)(2/13) 1、 煤塵量 0.015g/Nm3(基準値 0.3g/Nm3) 2、 硫黄酸化物 240ppm 3、 窒素酸化物 27ppm( 〃 180ppm) ・出入り口スロープ搬入(2/16) ・BLT棟・北東外壁塗装工事(2/22) |
3月 |
・消防設備点検 →異常なし(3/5) ・絶縁オイル廃棄用専用容器(環境安全センタ−)搬入(3/6) ・低温超電導工学実験室など蛍光灯交換工事(3/15〜) ・トリチウム工学(PAC−7)及び中性子発生装置室(PAC-8)パッケージフィルター交換(3/16) |
* 技術室対応:法定点検など(風量測定およびVD動作点検/1年、地下タンク貯蔵所点検/6月、濾過水設備および浄化槽点検/3月、絶縁抵抗、ディーゼル発電機点検など機械室点検/1月)