WORKS
研究テーマ・成果

- 研究テーマ -
研究テーマは年度ごとに変化があります。高エネルギー電子ビームは種々の性質を持っており、それがパルス特性と組み合わされて実験の分野を広いものにしています。中心的なテーマは次の通りです。
ビーム工学系
サブピコ秒電子パルスの発生
本ライナックの10ピコ秒のオリジナルパルスから磁気パルス圧縮によってフェムト秒時間領域のパルスを安定に発生させる。
ツインライナック
平行して配置されたピコ秒・サブピコ秒ビームを、ピコ秒オーダーで高精度に遅延させて安定に発生させる。
高輝度電子銃
高輝度マイクロビームを達成すべく、高エミッタンス電子銃を開発する。
高時間分解能ビーム計測
フェムト秒ストリークカメラ、アモルファスコアモニタ、SMAモニタ、高周波キャビティ等を用いたピコ秒・フェムト秒オーダーのビーム計測を実施する。
新奇加速技術開発
レーザーなどを用いた新しい加速手法や超小型加速器の開発を実施。
照射利用系
ピコ秒・サブピコ秒パルスラジオリシス
ピコ秒・サブピコ秒電子ビームによって引き起こされる放射線物質・化学反応の初期基礎過程を発光・吸収測定することにより解明する。
高温・高圧下での水化学
原子炉冷却水での放射線化学反応の初期基礎過程の研究。
個体材料内の電子ビーム照射による欠陥生成過程
高エネルギー電子ビーム照射による個体材料内の電子のはじき出しと欠陥生成過程を、それらの伴う発光を測定することにより解明する。
マイクロエレクトロニクス用材料の電子物性反応
現在の情報化社会を支えるマイクロエレクトロニクス材料(高感度レジストや電子機能材料等)の電子物性・反応をパルスラジオリシス法により解明する。
クラスターイオン反応
大気圧下での気相イオン反応の初期過程を調べ、オゾン層破壊や大気汚染のメカニズムを解明する。
マイクロ高エネルギーX線CT
マイクロ電子ビームをWターゲットに照射して得られる指向性の良い高エネルギーX線を用いたCT(Computed Tomography)非破壊検査の基礎研究。