人体に対する放射線のレベルは
自然の放射線レベル (年間数ミリシーベルトの程度)
低線量放射線のレベル(年間200ミリシーベルト以下)
放射線障害が生じるレベル(年間1シーベルト=1000ミリシーベルト以上)
の3段階に分けて考えられます。
人がふだんの生活をしていて受ける放射線の量は年間数ミリシーベルトですが、世界の地域によっては年間10ミリシーベルトを受けることもあります。
私たちは、自然の放射線とは別に、医療で放射線の照射を受けます。医療で受ける放射線の量は平均すると自然に浴びる放射線量よりやや高い程度ですが、検診の回数の多い人や放射線治療を受けた人は自然に浴びる放射線に比べてかなり多い量を浴びることになります。
これらの放射線量はいずれも低く、全身に浴びると半数の人が死ぬとされている 4000 ミリシーベルトに比べると、千分の一から百分の一以下です。
この自然の放射線レベルと危険なレベルの境目は鮮明ではありませんが、200ミリシーベルトあたりまでを低線量の放射線と呼んで、安全圏の目安としています。下の図の薄い水色の放射線レベルは安全圏内です。
これで「1.5 自然の放射線」は終わりです。