200ミリシーベルト程度までの低線量の放射線では、放射線障害が現れることを示す知見はありません。低線量の放射線はむやみに恐れる必要はないのです。むしろ、B君のように放射線のことを心配する余り、心因症におちいって健康を損なうようなことがあってはつまらないことです。

このような低線量では、体力が低下していたとか、ストレスがたまっていたとかして、身体の防御機能が十分機能しないという状況と相乗効果を持つでしょう。低線量の範囲では、放射線の生物への効果は放射線だけを切り出して見るわけにはいかず、生きている身体として総合的に考える必要があるのです。


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