UTNL-W-0009J
Section 1.2

1. 大型設備の経過報告

1.2 ライナック経過報告


(1) 平成11年度のライナック本体関係の故障としては、18Lライナックシステム用の真空ポンプ電源不良による交換、及びクライストロンI用パルサーのIVR回路不良交換を行った。しかし、マシンタイムに影響を与えることはなかった。

(2) 平成11年度のライナック運転は、表1に示すように、利用モード32週、点検7週、保守10週、運休4週で計画した。利用モードは、表2に示すように共同利用テーマ8件(内3件が新規、平成10年度は10件)と施設内利用1件に供された。

(3) 平成10年度末に更新された、サブハーモニックバンチャーの特性測定を実施した結果、更新前のシングル電子ビームの安定性より格投向上した結果が得られた。又、ライナックと同調電子パルス測定装置を用いた同期運転において、数分間で330fs(rms)、数時間で2.1ps (rms)というより向上した結果が得られ、パルスラジオリシス実験を行った所、30psの時間分解能を達成できた。又、12TWレーザー装置を用いて、極短パルスのX線発生に成功し、静止画像のX線回折像の取得に成功した。

図2 平成11年度ライナック運転計画

表2 平成11年度ライナック共同テーマ一覧